「就労移行支援について①」では、就労移行支援の概要~見学を申し込むまでの流れをご紹介しました↓
②では、見学~利用開始までの流れをご紹介します。
就労移行支援事業所の選び方
就労移行支援事業所を利用したいと思ったら、まずは見学へ行ってみて、体験通所をすることをおすすめします。
話を聞くだけと、実際に体験するのとでは、実感が変わりますよ。
それでは、見学する就労移行支援事業所を選ぶ時のポイントを、3つご紹介します。
①自宅から無理なく通える範囲の事業所を探す
実際に通所を開始するとなると、平日の週1日~週5日通うことになります。そのため、事業所までの所要時間がどれくらいまでなら無理なく通えるのかを、通所前に考えてみてください。
無理なく通える範囲が、就職活動の時に勤務地を考える時の目安になります。例えば、事業所まで電車で30分の距離が限度だという人は、就労する勤務地を探す場合も、電車で30分程度が目安となります。
②事業所で実施されているプログラムが自分に合っているのかをチェックする
就労移行支援事業所によって、実施しているプログラムは異なります。各事業所のホームページで、一日のスケジュールを紹介していたり、見学へ行くと月間予定表がもらえたりするので、内容を確認してみてください。
また、体験した時に感じるレベル感も、事業所によって異なります。そのため、体験通所をした時に、自分がどう感じたのか(レベルが高いと感じたのか、別のプログラムをもっと学びたいと思ったのか、など)を大事にしてください。
こうした比較検討をするためにも、見学や体験通所は複数行ってみることをおすすめします。
③事業所の就職実績や定着実績を確認する
就職を目指して通う事業所なので、就職実績は大事なポイントです。開所してそれなりの年数が経っているのに実績が低い場合は、通所をしても就職につながらないということになってしまいます。
就労移行支援事業所の見学
ホームページや電話などで見学の申し込みをして、決められた日時に事業所へ行きます。
私が見学へ行った時は、こんな感じでした↓
- 持ち物:筆記用具(来所アンケートに記入をしたり、支援員さんの話をメモしたりしました)
- 所要時間:1時間程度
- 聞かれたこと:現在の就業状況、障害種別、障害者手帳取得の有無、体調、職歴、今後の就職希望について、など
- 説明されたこと:サービス内容、就職実績、など
- こちらから質問したこと:平均通所期間、利用者の障害種別、プログラム内容
- 見ることができたこと:面談は個室で、最後に利用者さんが活動している様子を少し見学
- 体験通所日の相談:事業所によって1日~5日くらい無料で体験通所ができるので、気になるプログラムの日に体験設定
就労移行支援事業所の体験通所
見学をしたら、何日か体験通所をしてみることをおすすめします。見学へ行くと月間予定表などを見せてもらうことができるので、自分が気になるプログラムを選んで参加してみましょう。
体験通所が1日だけだと様子がわかりづらいので、体験できる日数分は行ってみるといいですよ。
支援員さんに体験通所ができる日数を確認し、どのようなプログラムを体験したいのかを相談してみてください。
体験通所をして、自分がどう感じたのかを確認する
体験通所をした後は、自分がどう感じたのかを振り返ってみてください。無理なく通えそうか、自分にとって簡単だと感じたか、難しいと感じたか、学びたいプログラムがあるか、などを考えます。いくつか体験通所をしてみると、比較検討することができます。
就労移行支援事業所に通所を決めた後の手続き
自分が通いたい事業所を決めたら、支援員さんに通所希望を伝えます。それから、市区町村の障害福祉課へ行って、受給者証の申請手続きを行います。
受給者証とは、行政の給付金を受けながら、福祉サービスを利用することを証明したものです。利用者の利用料金に違いがあるのは、差額を行政の給付金で補っているためです。
受給者証が発行されたら、事業所へ持参し、利用契約をして、通所利用開始となります。
利用が決まったら、支援員さんと面談をして個別支援計画を作成してもらいます。支援計画に納得ができたら、計画に沿って進めていきます。個別支援計画は、3~6か月単位で支援員さんが見直しをしてくれるので、通所をする間に定期的に変わります。
自分の障害特性がよくわからない、就労後の対人関係が不安…という人は、一度見学へ行ってみてください。
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