子供の愛着パターンは4つに分かれる
子供が愛着対象との間に、どのような絆を形成しているかで、4パターンの分類があります。
①安定型、②回避型、③抵抗/両価型、④混乱型、です。
子供の愛着パターンを調べる方法としては、アメリカの発達心理学者メアリー・エインスワースの、新奇場面法があります。
この方法は、母子分離をして、しばらくしてから子供と母親を再会させ、再会前後で子供がどのような言動を見せるのかを観察して、4パターンに分類するものです。
愛着対象とどのような絆を形成しているかで、子供の言動が異なる
新奇場面法を行うことで、愛着対象が安全基地として機能しているのか、子供がストレスに対してどのような愛着行動を取るのかがわかります。
つまり、子供の言動は、愛着対象の関わりを映す鏡だということです。
4つの愛着パターン
安定型
- 母親と離れると、不安を示す
- 母親に再開すると喜び、愛着行動(自分から愛着対象に身体接触を求めるなど)を取って安心する
- 愛着対象が子供の求めに応じて答えてくれるという安心感、信頼感がある
回避型
- 母親と離れても、再会しても反応が乏しい
- ストレスを感じても、愛着行動(自分から愛着対象に身体接触を求めるなど)を起こしにくい
- 愛着対象から向けられる関心が薄い、世話の不足などがある(ネグレクトなど)
- 成長すると、反抗的になったり、攻撃的になったりする場合がある
抵抗/両価型
- 母親と離れると、強い不安を示す
- 母親と再会すると、抱かれるのを嫌がるが、一旦くっつくと、なかなか離れようとしない
- 愛着対象の応答が不安定である(求めに応じてくれる時もあれば、そうではない時もある)
- 愛着対象が過干渉である
- 成長すると、不安障害になるリスクが高い
混乱型
- 回避型と抵抗/両価型が入り混じり、言動に一貫性が見られない
- 母親と離れると、不安を示す時もあれば、無反応の時もある
- 母親と再会すると、親からの攻撃を恐れているような仕草を見せる時もあれば、逆に親を突然叩いたりする時もある
- 愛着対象の言動が予測不能である(優しくする時もあれば、叩く時もあるなど)
- 愛着対象が安全基地として機能しておらず、逆に危機基地となっている
- 成長すると、境界性パーソナリティー障害になるリスクが高い
参考文献はこちら↓
リンク
マンガの方が読みやすい方はこちら↓
リンク
まとめ
- 子供の愛着パターンは4つに分かれる:①安定型、②回避型、③抵抗/両価型、④混乱型
- 子供の言動は、愛着対象の関わりを映す鏡
特定の愛着対象からの言動で自分が形作られ、その言動を自分が周りの人にして成長していく…。
それが愛着パターンによっては、好循環を生み出すこと(安定型)もあれば、悪循環を生み出すこと(安定型以外)にもつながるわけですね。
コメント