大人が適切なタイミングで応答することで、子供の不適切な行動を防ぐ
夕方、あなたは台所で夕飯を作っています。
リビングには子供がおり、レゴブロックで遊んでいます。
すると、子供が「見て」と声をかけてきました。
あなたは子供の方を見ず、「夕飯を作ってるから忙しいの。1人で遊んでて」と返事をしました。
その後、子供は奇声を上げて、レゴブロックを壁に投げました。
そこで、あなたは子供の方を見て言いました。
「うるさい!おもちゃを投げないで!」
子供は悲しそうな顔をしています。
なぜ、このような状況になってしまったのでしょうか?
原因は、大人が適切なタイミングで応答することが難しかったからです。
子供の不適切な行動が、大人の関心を引くと誤解させないようにする
今回の例では、子供はまず、「見て」と適切な注目を引く行動を大人に取っています。
その時に大人が見ていれば、子供はその後の奇声を発する、おもちゃを投げるといった不適切な行動を起こさずに終わりました。
しかし、子供が見てほしい時に見てもらえない、関心を向けてもらえなかったことで、子供の中に「ただ声をかけるだけでは、こっちを見てもらえない」という信念が生まれてしまいました。
そこで子供は、大人から関心を向けてもらうために、ただ声をかける以上のことをしようと試みます。
その中で、奇声を発したり、おもちゃを投げたりすることで大人の関心が得られると、子供は「変な声を出したら大人はこっちを見てくれる」、「おもちゃを投げたら大人はこっちを見てくれる」と誤解してしまいます。
そうした誤った経験を通して、子供は大人との間に、よくない行動パターンを形成してしまいます。
子供を適切な行動に導くための、大人の言動
では、子供の不適切な行動を防ぐために、大人はどのような行動をするのがいいのか、考えてみましょう。
子供からのアプローチ:子供が「見て」と声をかけてきた
- 応答①:すぐ子供の方を見る
- 応答②「ロボット作ったのかな?」など、見た感想を子供に伝える
- 選択肢を提示:「夕飯を作っているから、後で見るか、こっちに持ってきてくれる?」(「選択肢から子供が選ぶ」も参考にしてみてください)
- お手伝いと交換条件:「テーブルを拭いてくれたら、見ようかな」(「子育てに悩んでいる人へ~伝え方のNG例とOK例~」も参考にしてみてください)
大事なポイントは、「すぐに応答する」です。
大人から応答してもらえないと、子供は行動を変えて応答を引き出そうとします。
子供が適切な行動をしているうちに、応答するよう心がけてみてください。
まとめ
子供の不適切行動を防ぐためには、
子供からアプローチされたら、すぐに応答する
その時の状況によっては、すぐに応答することが難しいかもしれませんが、子供に選択肢を提示したり、交換条件を提示したりすることで、子供に考える時間を与えると、大人が応答するまでの時間を稼ぐことができます。
子供が不適切な行動を起こす前の段階で終われるようになると、親子そろって笑顔になれますね。
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